HOME
MENU
アクセス

2月の漢方 冷え症対策

今月の漢方

冷え症に使われる漢方処方は、加味逍遥散かみしょうようさん桂枝茯苓丸けいしぶくりょうがんキュウ帰調血飲第一加減きゅうきちょうけついんだいいちかげん当帰芍薬散とうきしゃくやくさん温経湯うんけいとう八味地黄丸はちみじおうがんなどがあります。

加味逍遥散加味逍遥散は、肝鬱かんうつの冷えに使われます。肝鬱とは、気の巡りが悪くなった状態であり、普段から緊張しやすかったり、気を使いすぎたり、ストレスが多い場合になりやすい。ストレスが溜まりすぎたり、解消が追い付かないと、気の巡りが悪くなり、四肢末端(手足の先)の冷えを感じやすくなります。加味逍遥散は、冷えの他にも、イライラする、めまい、ふらつき、のぼせ・頭痛・肩こりなどにも適用されます。デュ・アン 漢方相談では、やはり加味逍遥散(煎じ薬・顆粒・錠剤)が最も多く使われている処方です。ちょっと悲しいことですが、漢方処方においてもストレス社会を如実に反映していますね。

桂枝茯苓丸・キュウ帰調血飲第一加減は、お血おけつの冷えに使われます。お血とは、血の滞った状態であり、下半身の冷えを感じる場合があります。足腰(下半身)が冷える、血行不良、シミができやすい、生理痛などに適用されます。

当帰芍薬散・温経湯は、血虚けっきょの冷えに使われます。血虚は、血の少ない状態であり、足腰が冷え、手足の冷え、しもやけ、貧血、めまい・立ちくらみなどに適用されます。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯・八味地黄丸は、陽虚ようきょの冷えに使われます。陽虚とは、体を温める働きが低下した状態であり、寒がり、全身の冷え、冷えてむくむなどに適用されます。

生活の注意点としては、ストレスを少なくする・ストレス解消をうまくすることが第一です。次に、水分の取りすぎを避ける、運動量を増やす、呼吸を深くする(呼吸法を生活に取り入れる)などがおすすめです。食べ物では、温性食品(玉ねぎ、にんにく、生姜、胡椒、山椒、唐辛子、玄米)を適量をいただくことをおすすめします。