デュ・アン太極拳クラブの皆様
ウェブページをご覧の皆様
2021年12月の練習について、ご連絡申し上げます。
今月は1、8、15、22と水曜日の練習は4回を予定しております。練習会場はいずれの日も赤羽文化センターを使用します(時間は9:30-11:15)。2週目の12月8日はシューズが使用できないお部屋を利用予定で、必ず靴下着用になりますので、ご承知おきください。
新型コロナ感染予防につきまして、引き続き必要な事項を守りながら注意して参りましょう。教室では原則としてマスク着用で、お互いに適度な距離をとれるようにし、換気扇を回すなど、換気に注意して練習を行いたいと思います。引き続き、施設利用に関して以下のようなルールがありますので遵守の上ご参加くださるようお願い致します。
①ご自宅で検温の上お越しください(37.5℃以上の発熱、体調がすぐれない場合は参加をご遠慮ください)
②室外および共用部にて、マスクを外しての大きな声での会話を控えること
③こまめな手洗い、アルコール等による手指の消毒 等々
詳細はまた教室にて確認していきます。床に座っての柔軟体操が心配なかたはバスタオル等の敷物をお持ちください。施設利用に関して変更等が生じた場合はメールにて皆様にご連絡致します。そのほか、何か気がかりな点がありましたらお気軽にお尋ねください。
********************
―鎖国している間、日本は先進国だった?!―
11月、立冬を過ぎて、冷たい雨が強く降る中、常緑の楠に何羽もヒヨドリが雨宿りに来ていたところを写真に収めることができました。鳥たちにとっては冬の雨は試練です。朝8時頃、まだ小雨の時間帯にわが家の小学生は大きな荷物を持って登校しました。今年の6年生は1泊2日の行程で日光へ修学旅行に行かれることになったのです。数時間おきに、引率の学校の先生から実況中継のメールが届いていました。1日目はまず、雨の中杉並木を見学して、昼食は宿舎で家から持参したお弁当を食べて、またもや雨の中、日光東照宮の見学となったもようです。早めに入浴を済ませてからはお土産購入の時間が設けられていましたが、「お土産がなかなか決まりません」との実況中継が届きました。出発前、わが家の小学生は「良いお土産がみつからなかったらどうしよう・・」と表情を曇らせていました。それには理由があります。幼い頃から添加物に敏感で、特にお菓子類はハードルが高いのです。日本のおやつの代表選手「おせんべい」の商品で、うま味調味料として「アミノ酸」が使用されていないものは絶滅危惧種のように少なく、年々減っているようにさえ感じられます。安全性に最大限配慮した有機、国産のものでないと難しい。クッキーやケーキのような洋菓子類の難関は油と甘味料。マーガリンやショートニングなどトランス脂肪酸を含むものを避けようとすると選択肢は一気に激減します。和菓子であっても、ぶどう糖果糖液糖と呼ばれる異性化液糖や人工甘味料、精白糖を使用していないものを探し出すのは困難の極みで、妥協せずに買物をすることは、特に「お土産」のジャンルでは不可能に近い。身体が添加物を受け付けない子どもにとって、一般のスーパーや観光地の商品棚から自分が安心して食べられて、お友達やお世話になっている人にも躊躇なく差し上げられるお菓子を見つけ出すことは殆ど絶望的な作業と言えるでしょう。日光東照宮に祀られている徳川家康の時代にはこんな悩みは一切なかったはずです。飢きんの中でも重税から逃れられない農民たちが大勢、命を落としてきた歴史はあるけれど、将軍も農民も化学的に合成された物質を「食べ物」として口に入れることはなかったでしょう。科学技術が第一に人を健康で幸せにし、生態系を健全に保つために役立てられる社会になってほしいものです。
「近代化」は世界を劇的に変貌させました。しかし今やそれが限界に来ていると、SDG’sの普及自体がその認識が広まりつつあることを伝えているのではないでしょうか。鎖国中の日本は封建制社会ではあったものの、少なくとも約200年間体制が持続しただけでなく、近代化路線を突っ走るだけの基盤が形成されていたことを歴史が証明しています。同時代の英国との比較が興味深いので、引用してみます。「江戸時代が終焉を迎えるころ(1868)には男性の約40%そして女性の約20%が寺子屋での教育を受けて読み書きができるようになっていた。同時期で比較すると、何らかの教育を受けた人が男性では20%、女性ではゼロというのが英国の状況だった。当時、世界で最も産業が発達していたのは英国である。」(Robert Mittelstaedt 試訳:青山明子)
「読み書き、そろばん」という点では実は鎖国中に日本は先進国になっていたといえるかもしれません。しかし、自然と社会の調和を図り、持続可能性を高めるためには近代化の中で成長の方程式から除外されてきた項目を再考の上、そろばんをはじきなおす必要に迫られている、と主張する経済学者も出現しています。
毎日が新しい変化への選択です。できる限り配慮のある賢明な行動を選びとっていきたいものです。
12月も皆さんと一緒に基礎をしっかり練習して、本格的な寒さに備えていきたいと思います。(^-^)
デュ・アン太極拳クラブ講師 青山明子