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今月の漢方 2023.10月 子宝相談

今月の漢方

新しい生命の誕生を心待ちにしているご夫婦がよく相談にいらっしゃいます。

最先端の治療法も確立されていますが、授かる事だけを目的とせず、健康で元気な赤ちゃんの誕生と、その後の成長を見届けられる健康体をご夫婦で得るにはやはり漢方がおすすめです。

次の世代へ生命を受け継ぐ機能を備えているにも関わらず、これだけ不妊症に悩むお客様が多いのはなぜなのでしょうか?

他の病気にも関係してきますが、現代の便利でありがたい環境は不自然な生活が当たり前になり、運動不足、食の乱れ、睡眠の質低下からエネルギー(気血)不足、冷え体質のご夫婦が多くなっているからです。

これではなかなか生命の誕生には結びつきません。

生活養生と同時に漢方薬を取り入れる事で、体質を改善してみませんか?

漢方薬は相談を通じて、お客様に合ったものをお出ししますが、ここではよく使われる処方をご紹介します。

八味地黄丸

<八味地黄丸>=はちみじおうがん

構成生薬:地黄(ジオウ)  山茱萸(サンシュユ) 山薬(サンヤク) 沢瀉(タクシャ) 茯苓(ブクリョウ) 牡丹皮(ボタンピ) 桂皮(ケイヒ) 附子末(ブシマツ)

地黄、山薬、山茱萸には強壮滋潤の働きがあり、下半身の衰弱を補い腎気(生殖機能含む)を強める生薬。

一般的に中年以降の老化現象に伴う病態に用いる事が多いが、遺精、陰萎、精力減退などでお悩みの男性にはよく使われます。

効能効果:疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少または多尿で時に口渇がある次の諸症;下肢痛、腰痛、しびれ、老人のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ

当帰芍薬散

当帰芍薬散=とうきしゃくやくさん

構成生薬:当帰(トウキ)、川芎(センキュウ)、芍薬(シャクヤク)、茯苓(ブクリョウ)、蒼朮(ソウジュツ)、沢瀉(タクシャ)

当帰には血液そのもの、あるいは血液成分を造るものであり、川芎は血中の気を巡らせると言われている。本方を服用すると、胃に泥む人がいるが、川芎のためと考えられる。その場合には四君子湯を併用するか、安中散を併用すると治る。

生理不順で生理痛があり流産癖がある方によく使われる処方。

効能効果:

比較的体力乏しく、冷えまたは貧血の傾向があるもので、排尿回数多くて尿量少ないものあるいは冷えて下腹部に圧痛のあるもの 冷え症、頭重、めまい、月経不順、婦人更年期障害