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今月の漢方  2023.2月 花粉症

今月の漢方

 コロナやインフルエンザなどのウイルス感染症、今年は花粉飛散量が多いと発表されすでに症状が出始めている方も多い花粉症、この時期は大変だなと憂鬱になっていませんか?

今一度考えてみてください、同じ環境下でも発症する人・発症しない人、何が違うのでしょうか?

一人一人の体質です。体質とは血の質、細胞の質のことで、両親から受け継いだものと、生まれてから日々積み重ねられてきたもので一人一人の体質となっています。

先々の健康のために、体質改善・体質強化をしてより明るく元気に楽しく過ごしましょう。

今月は、毎年この時期急上昇する花粉症相談から代表的な処方をご紹介します。

辛夷清肺湯

<辛夷清肺湯>=しんいせいはいとう

構成生薬:辛夷(シンイ) 石膏(セッコウ) 黄ごん(オウゴン) 山梔子(サンシシ) 知母(チモ) 升麻(ショウマ) 枇杷葉(ビワヨウ) 麦門冬(バクモンドウ) 百合(ビャクゴウ)

知母・石膏・山梔子・黄芩など熱症状に使われる生薬が含まれており、熱感があり、鼻汁は黄色く膿性で粘着性がある場合に使います。

効能効果:鼻づまり、慢性鼻炎、蓄膿症

荊芥連翹湯

<荊芥連翹湯>=けいがいれんぎょうとう

構成生薬:黄ごん(オウゴン) 黄連(オウレン) 黄柏(オウバク) 山梔子(サンシシ) 当帰(トウキ) 芍薬(シャクヤク) 川芎(センキュウ) 熟地黄(ジュクジオウ) 柴胡(サイコ) 枳殻(キコク) 白し(ビャクシ) 桔梗(キキョウ) 防風(ボウフウ) 薄荷(ハッカ) 荊芥(ケイガイ) 連翹(レンギョウ) 甘草(カンゾウ)

血行を良くし、炎症・充血をさます作用がある温清飲の薬味を含み、体表部・上半身の消炎・解毒作用があるため、鼻の症状だけではなく、花粉飛散や気温の上昇とともに肌荒れや目の痒み、充血が出やすい方に使います。

効能効果:蓄膿症、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、にきび

葛根湯加川芎辛夷

<葛根湯加川芎辛夷>=かっこんとうかせんきゅうしんい

構成生薬:麻黄(マオウ) 桂枝(ケイシ)生姜(ショウキョウ) 葛根(カッコン) 辛夷(シンイ) 川芎(センキュウ) 芍薬(シャクヤク) 大棗(タイソウ) 甘草(カンゾウ)

葛根湯に、頭部の鬱血や充血を取り除き血を巡らせる川芎と鼻疾患に特攻ありとされる辛夷を加えた処方で、鼻が詰まって頭痛が出やすい方や肩、首の凝りがある方に使います。

効能効果:鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎