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今月の漢方  2022.12月 自律神経系、消化器系、婦人科系

スタッフブログ

師走、一年の中でも一番忙しく、外で飲食する機会も増え、自律神経系や消化器系の不調お悩みが多くなっています。

また、気温や湿度の低下から冷え、乾燥でご相談に来られる方が増える時期です。

よく使われる漢方

茵蔯五苓散>=いんちんごれいさん

構成生薬: 茵蔯蒿・沢瀉・猪苓・茯苓・白朮・桂皮

 ※茵蔯蒿: 胆汁の分泌促進作用があります。カワラヨモギの花穂で、ヨモギは生薬名艾葉といい別物です。

効能効果: のどが渇いて、尿が少ないものの次の諸症:嘔吐、蕁麻疹、二日酔いのむかつき、むくみ

補足: 少飲少食多動が健康の秘訣ではありますが、ストレスを抱え、飲食の機会が多い方には是非おススメしたい漢方薬です。他にも飲酒後のほてりには黄連解毒湯、胃のむかつきや下痢には半夏瀉心湯、頭痛やむくみには五苓散などがよく使われます

温経湯>=うんけいとう

構成生薬: 麦門冬(バクモンドウ)、 半夏(ハンゲ)、 当帰(トウキ)、 甘草(カンゾウ)、 桂皮(ケイヒ)、 芍薬(シャクヤク)、 川芎(センキュウ)、 人参(ニンジン)、 牡丹皮(ボタンピ)、呉茱萸(ゴシュユ)、 生姜(ショウキョウ)、阿膠(アキョウ)

 ※阿膠(アキョウ): ロバの毛を去った皮、骨、けん又はじん帯を水で加熱抽出し、脂肪を去り、濃縮乾燥したもの

補血や止血作用があります

効能効果: 手足がほてり、唇がかわくものの次の諸症:月経不順、月経困難、こしけ、更年期障害、不眠、神経症、湿疹、足腰の冷え、しもやけ

補足: 自然現象の温かい空気や水は上方へ、冷たい空気や水は下に溜まりやすいのと同じく、人間の体もバランスが乱れると上半身がほてり、下半身が冷えて様々な不調につながります。漢方では上熱下寒といい、その悪い癖を取り除くのがこちらの処方です。

寒い時期やストレスがかかると血管が収縮し、全身の血流が悪くなるため、血圧異常や血栓にも注意が必要な時期となります。 こちらも日々の呼吸や心の持ち方、食事が大きく影響しますが、漢方を取り入れて悪い癖をとり、安心して寒い冬を過ごしましょう。