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生命力のはなし

木漏れ日 漢方養生学教室

デュ・アン 漢方相談では、古代中国の思想・哲学、日本の漢方の考え方、現代医療の考え方を学び、深く突き詰め、整理整頓して、実践学問体系として【デュ・アン 漢方養生学】を構築してきました。

現在も今後も完成形はありませんが、その時々の皆様の生活・人生に、よりお役に立てるように今後もこの【デュ・アン 漢方養生学】をより深めながら、実践しながら、更に整理しなおして行きたいと思います。

それでは、第一回目のテーマは「生命≒いのち」、「生命力≒いのちの力」についてご紹介させていただきます。

生命力とは、生きとし生けるものすべてが、『いのちを生かす』力であり、漢方では、この力を正気(せいき)といいます。

“正”とは、生命がプラスの方向へ発展していくことをあらわし、“気”とは、エネルギーのことをいいます。

下図のように、生命力は、大きく二つの要素から成り立っています。一つは、ご両親から受けついだ〝先天の気(せんてんのき)〟であり、もう一つは、この世に生を受けてから、大自然の恵みとしていただく〝後天の気(こうてんのき)〟です。

この〝後天の気〟は、〝天の気(てんのき)〟と〝地の気(ちのき)〟の二つに分けられます。〝天の気〟とは、空気・光・温度などよりいただくエネルギーのことであり、〝地の気〟とは、食べ物・飲み物からいただくエネルギーのことです。

生命力

正気とは

“正気(せいき)”について、別の角度からご紹介したいと思います。

東洋哲学では、人間の本体(人間そのもの)を“正気”と名づけました。何と、人間を“正しい気”ととらえたわけです。私は、人間とは?についてあまり考えたことはなかったので、この“正気”という言葉を初めて聞いた時は、ピンときませんでした。

身体(からだ)が人間なのか…? 心(心)が人間なのか…? いやいや、そうではなくて、我々一人一人は、見えないし、感じることもできない“正しい気”であり、心と身体という道具を使い、この世に自分を表現し、生活している生命体であると結論づけたのです。

このような古代中国の先人・哲人の思想を採用していくと、あまり身体にとらわれず、また不安、恐れ、怒り…などのマイナス感情をプラスに切り換えてゆくのが上手になり、どんどん自分らしく生活できるようになります。

正気の正とは

1月は正月という書き方をしますが、なぜ1月を正月と書くのでしょう?それは、とは一に止(とど)まることいい、一とは、原点、根本、根元、根源、スタート、始まり…をいいます。

したがって、正( ̄&止)には、自分を原点、根本、根元、根源、スタート、始まり…に止めおくという深い意味があります。

それでは、自分の原点、根本、根元、根源、スタート、始まり…は何だったのでしょうか?私は、現在62才になりますが、私の原点・始まりは、54年前この世に生を受けた時であり、更に遡(さかのぼ)れば、精子と卵子が受精したその瞬間といえるかもしれません。

更に更にいえば、精子(父)と卵子(母)もまた精子(父の父)と卵子(母の母)の受精が必要だし、そのまた父と母…そのまた父と母…という、永遠の命の繋がりがなければ私は存在し得ないという厳粛なる事実があります。

表は、私たち一人一人が生きて今この世に存在するためにはどれ程の人数が必要かを表しています

13代前では1万人、26代前では1億人、39代前では1兆人、理屈上はそれ以前もあるので天文学的数字になってしまいます。

本当に驚きだし、摩訶不思議だし、私が生きて今この世にこうして存在していることは、偶然では有り得ないともいえるわけです。

全ての人の心を豊かにする“ありがとう”という言葉は、(ある‐存在する)こと(かたし)”という意味からきています。

このように原点、根元、始まりに立ち返ると、すべてが“ありがとう=有り難う”になるわけです。

※永遠の命のつながり

何代前は何人?

1代前 2人 11代前 4,094人
2代前 6人 12代前 8,190人
3代前 14人 13代前 16,382人
4代前 30人
5代前 62人 19代前 1,048,574人
6代前 126人
7代前 254人 26代前 134,217,726人
8代前 510人
9代前 1,022人 39代前 約1兆人となる
10代前 2,046人