立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花
この言葉をご存知ですか?
今回は、漢方からみた芍薬(しゃくやく)のお話をしたいと思います。
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」の意味
芍薬も牡丹も共に美しい花で、百合は清楚な花であることから、美人の姿や立ち居振る舞いを花に見立てて形容したことばです。
芍薬はすらりと伸びた茎の先端に華麗な花を咲かせ、牡丹は枝分かれした横向きの枝に花をつける。百合は風を受けて揺れるさまが美しい。
これらのことから、芍薬は立って見るのが一番美しく、牡丹は座って見るのが一番美しく、百合は歩きながら見るのが一番美しいという説があります。
また、芍薬はまるで美しい女性が立っている姿のよう、牡丹は美しい女性が座っているよう、百合は美しい女性が歩く姿のようだなど、諸説があります。
平成生まれの人は馴染みが少ないと思いますが、お父さん・お母さんに聞いていただければ、すぐに知っているよと即答すると思います。
さて、実はもう一つ漢方的な解釈もあるので、それをご紹介したいと思います。
立てば芍薬
立って、めまい・立ち眩みがするときは、貧血(血虚)が考えられるので、血を補う芍薬を飲むと良い。
座れば牡丹
座りっぱなしだと血の流れが悪くなる(お血)ので、その時は牡丹の根を飲むと良い。
歩く姿は百合の花
歩く姿(特に後ろ姿に)に精神状態が現れるので、不安定な時は、百合の根を飲むと良い。
今回のテーマは芍薬でしたが、毎月“薬草のおはなし”を少しずつをご紹介してゆきます。
写真も添付したいと思います。
植物・生き物・鉱物…、自然の恵みを、五感・六感でじっくりと味わい、ご自身の豊かな人生の創造に役立てて行きましょう。