12月は「この一年、お元気でしたか?」「この一年、お疲れ様です。」の気持ちを込めて外食をする機会が増えたり、クリスマスや大晦日にホームパティ―を開く方もいらっしゃるのではないでしょうか?
普段と異なる食事をしたり、食べ過ぎたり、飲み過ぎたりした時、体は正直に反応を示します。
例えば、胃もたれ、吐気、下痢、頭痛など。
漢方薬はよく、長期服用しないと効果がないと思われますが、それは症状が慢性化している時で、慢性化していても症状の軽減は割と早い段階で感じていただけるものです。
今月は、一時的な暴飲暴食による様々なお悩みに対応できる漢方薬をご紹介します。
黄連解毒湯
4つの薬味は全て清熱薬であり、暴飲暴食によって熱をおびた状況に使える。飲酒後の悪ほてり、服を脱いでもじっとしていられず眠れない、そんな時はこちらを冷服すると良いとされている。また、お酒を飲む前に飲んでおくと解毒的に働くのか、お酒に強くなると言われる。
効能効果:比較的体力があり、のぼせ気味で顔色赤く、イライラする傾向のある次の諸症:鼻出血、不眠症、胃炎、二日酔い、めまい、動悸
茵陳五苓散
五苓散に炎症を去り、胆汁分泌を増加する働きのある茵陳蒿が入った処方。
五苓散の薬味は水毒を解消するので、飲み過ぎによる頭痛、吐気、下痢にも奏効する。 飲み過ぎによる水の邪と食べ過ぎによる熱の邪が胃部で一緒になり、ガスを生じてそれが上下に動揺していると、ムカムカしたり、ゲップが出そうで出ない、ベタベタした便の下痢になる。そんな時には是非飲んでいただきたい処方。
効能効果:のどが渇いて、尿が少ないものの次の諸症:嘔吐、蕁麻疹、二日酔いのむかつき、むくみ
半夏瀉心湯
飲み過ぎによる水の邪と食べ過ぎによる熱の邪が胃部で一緒になり、ガスを生じてそれが上下に動揺していると、ムカムカしたり、ゲップが出そうで出ない、ベタベタした便の下痢になる。そんな時には是非飲んでいただきたい処方。
効能効果:みぞおちがつかえ、ときに悪心、嘔吐があり、食欲不振で腹が鳴って軟便または下痢の傾向のあるものの次の諸症:急・慢性胃腸カタル、発酵性下痢、消化不良、胃下垂、神経性胃炎、胃弱、二日酔、げっぷ、胸やけ、口内炎、神経症