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子どもの病

ヒトは生涯にわたり成長する生き物。 その成長を調整・支える臓器として大切な臓は「腎」と考えられています。 その「腎」には、誕生と共に与えられたエネルギー「先天の精」と自ら摂取した飲食物から得られたエネルギー「後天の精」が蓄えられ、日々の成長・発育に使われるのです。 この「精」をもとに体の様々な臓器は機能するため、「精」の使われ方で様々な症状が出ます。 特に成長著しい小児期は、体中の様々な組織で成長・発育が盛んにおこなわれるエネルギーの塊です。それゆえ、発熱などもしやすくなり、また、様々な部位における成長・発育ゆえのアンバランスにより、様々な症状が出やすくなります。 また、発育途中の消化器系はキチンとエネルギーを作り出すことができません。それゆえに、腹痛や便秘下痢など胃腸症状が出やすくなります。

風邪、お腹の不調、湿疹、夜泣き疳の虫

15歳未満を小児と規定していますが、ここでは乳幼児から小学校低学年位までを対象に説明します。小児は大人とは違って社会や人間関係のストレスが無く、精神や肉体構造も単純なため、複雑な病気には基本的にかかりにくい特性があります。 そのため子供がかかる病気は、お腹の病気か風邪が大半と言われており、乳幼児がぐずったり機嫌が悪かったりしたら、このどちらかをまず疑ってみて下さい。また、腸が短く未発達な状態のため腸に関連する病気、大腸と表裏にある肺系の病気は目鼻口から簡単に病邪が侵入します。ウイルス性腸炎、インフルエンザなどの流行性疾患は、高熱や水瀉などの危急な症状が、急激に変化し悪化するので、特に脱水には注意が必要です。 夜泣き、疳の虫、湿疹、軟便、便秘など、なんとなくぐずって調子が悪い小児は、胃腸の動きが良くないために、腹脹や鈍痛、お腹が減らないなどの症状がある場合があります。小児の色々な症状に良く使うお腹の漢方薬を一度試してみて頂くのをお勧めします。 次に、小児がよく発症する病気に小児喘息があります。胃腸が弱い小児は、水分代謝が悪く、体内の水分が過剰になります。その為、秋から冬で寒くなるとゴロゴロ、ゼーゼーと喘鳴を伴い、更に水溶性の鼻水やよだれも出ます。これは気管支喘息のような呼吸困難や炎症によって生じるものではないので、漢方では温肺化痰と言って肺を温め、余分な水分や痰を取り除く事で咳を鎮めます。
代表的な漢方薬 小建中湯、抑肝散加陳皮半夏、小青竜湯、麻杏甘石湯