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今月の漢方  2024.11月 冷えと漢方

今月の漢方

例年より温かい日が続いていましたが、流石に朝晩や雨が降った日は気温がぐんと下がりましたね。

“冷えは万病の元”と言われるように、冷え体質を放っておくと様々な症状が出やすく、病気になりやすいと言われています。

例えば、癌、腰痛・神経痛、不妊症、婦人病、頻尿、便秘・下痢など、冷えを改善すれば健康回復することが大いにあります。

漢方では冷えは身体の構成成分の“気”“血”の質が悪かったり、不足したり滞ったり、“水”が滞った状態と考えられます。

ここでは“気”の不足と“水”の滞りを解消する【六君子湯】、“血”の不足と“水”の滞りを解消する【当帰芍薬散】、“血”の滞りと不足を解消する【温経湯】をご紹介します。

六君子湯

人参、白朮、茯苓、甘草、生姜、大棗は四君子湯の構成生薬で気を補い、白朮、茯苓、陳皮、半夏は停滞した水分を排出、巡らせる働きがあり、効能効果にある症状はもちろんのこと、めまいやしもやけにも奏効する。

効能効果:胃腸の弱いもので、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすいものの次の諸症:胃炎、胃アトニー、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐

当帰芍薬散

貧血といっても色が白いというのではなくむしろ黒味を帯びた青色で、痩せていても、水っぽいたるんだ皮膚で、皮下に水気がありそうな方に、とくに眼の下にたるみがあって、腫れぼったいのでいかにも疲れたという顔に見える方に使う。

効能効果:比較的体力乏しく、冷え又は貧血の傾向があるもので、排尿回数多くて尿量すくないものあるいは冷えて下腹部に圧痛がのあるもの 冷え症、頭重、めまい、月経不順、婦人更年期障害

温経湯

呉茱萸、桂皮は血脈を通じさせ、瘀血を除去し、当帰、川芎は瘀血を除去しながら補血作用もある。牡丹皮は桂皮、川芎の活血作用を強める働きがある。

効能効果:手足がほてり、唇がかわくものの次の諸症;月経不順、月経困難、こしけ、更年期障害、不眠、神経症、湿疹、足腰の冷え、しもやけ