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今月の漢方 2023.5月 浮腫・肥満・胃腸

今月の漢方

 気温と湿度が急に上がる時期、また年度が変わると同時に環境の変化があった方は体調の変化も出やすい時期となります。

気候や環境の変化があっても不快な症状に悩まされることなくお過ごしいただけるよう、日々の生活養生はもちろんのこと、上手に和漢生薬の恵みを取り入れ、ますます元気にお過ごしください。

防己黄耆湯

<防己黄耆湯>=ぼういおうぎとう

構成生薬:防已(ボウイ) 黄耆(オウギ) 白朮(ビャクジュツ) 生姜(ショウキョウ) 大棗(タイソウ) 甘草(カンゾウ)

※防己:ツヅラフジ科の清風藤の根茎で、日本ではこれを漢防已と呼び使用するが、中国でいう漢防已とは違うもの。漢方薬は、中国医学を元に、日本の風土や民族に適して整理された日本独自の処方です。

効能効果:色白で疲れやすく、汗の書きやすい傾向のある次の諸症;肥満症(水太り)、関節痛、むくみ

浮腫んで重だるく、汗は出やすいが小便は少ない、動作緩慢な傾向のある方に向いた処方。

頭痛、多汗症、関節リウマチ、糖尿病にも応用されています。

六君子湯

<六君子湯>=リックンシトウ

構成生薬:人参(ニンジン) 白朮(ビャクジュツ) 茯苓(ブクリョウ) 半夏(ハンゲ) 陳皮(チンピ) 大棗(タイソウ) 甘草(カンゾウ)  生姜(ショウキョウ)

効能効果:胃腸の弱いもので、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、貧血症で手足が冷えやすいものの次の諸症;胃炎、胃アトニー、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐

気が虚して胃腸の消化吸収機能低下から、貧血となり体力衰弱したものを治す四君子湯(人参、白朮、茯苓、甘草、生姜、大棗)と胃中停水を除く働きのある二陳湯(半夏、茯苓、陳皮、生姜、甘草)を合わせた処方。

妊娠悪阻、めまい、脱毛、円形脱毛症にも応用されています。