デュ・アン太極拳クラブの皆様
ウェブページをご覧の皆様
2022年3月の練習について、ご連絡申し上げます。
今月は2、16、23、30と水曜日の練習は4回を予定しております。第2週目の9日はお休みに致しますのでご注意ください。会場はいずれの日も赤羽文化センターを使用します( 時間は9:30-11:15)。
新型コロナ感染予防につきまして、引き続き必要な事項を守りながら注意して参りまし ょう。教室では原則としてマスク着用で、お互いに適度な距離をとれるようにし、換気 扇を回すなど、換気に注意して練習を行いたいと思います。
引き続き、施設利用に関して以下のようなルールがありますので遵守の上ご参加くださ るようお願い致します。
①ご自宅で検温の上お越しください (37.5℃以上の発熱、体調がすぐれない場合は参加をご遠慮ください)
②室外および共用部にて、マスクを外しての大きな声での会話を控えること
③こまめな手洗い、アルコール等による手指の消毒 等々 詳細はまた教室にて確認していきます。床に座っての柔軟体操が心配なかたはバスタオ ル等の敷物をお持ちください。施設利用に関して変更等が生じた場合はメールにて皆様 にご連絡致します。そのほか、何か気がかりな点がありましたらお気軽にお尋ねくださ い。
***空気、水、土、太陽のエネルギーで生きている***
早春の寒さがまだまだ厳しかった頃、お店の入り口で私を待っていてくれた新鮮な蕪 たちの写真です。千葉の畑で大切に育てられた蕪たち。

白と紫の色合いがなんともすてきで、どんな味になるのかな~と楽しみに買って帰りました。私は蕪のお味噌汁が大好きです。期待通り、トロトロになった蕪がいつものお味噌汁をぐっとグレードアップしてくれました。とても上品で堅実なお味。寒い夜も足先までじんわり温まります。寒い季節に温かい料理で身体の芯からポカポカになるのは 世界各地でみられる幸せな時間です。
「身土不二」は仏教用語(しんどふに)やマクロビオティックなどの食養の言葉(し んどふじ)として広く用いられています。この4つの漢字が大切な生命のしくみをも、とても分かりやすく伝えてくれているのではないでしょうか。蕪の味噌汁を食べている私も、ヒトに食べられている蕪も、当たり前にあると思われている新鮮な空気、安全な水と土そして太陽の光や熱なしでは絶対に生きられない存在であることを温かいお味噌 汁は思い出させてくれます。天の恵みである空気、水、土を軽んじて、人類はどうやって生きのびるつもりなのでしょうか。
今年も3月11日がめぐってきます。2011年の東北大震災以前から福島原発に異議を唱え続けていた数少ない地元人で歌人の佐藤祐禎さんの作品は一冊の文庫本にまとめられ ています。「農などは継がずともよし原発事故続くこの町去れと子に言ふ」 「自然界になかりしプルトニウム作りたる人間は死もて償はされむ」 (佐藤祐禎 2011年『歌集 青白き光』) ヒロシマ、ナガサキを経験したのに、フクシマを招いてしまった。チェルノブイリを経験したのに、ザポリージャを手放せなかった。
一方、祝島では40年間、島おこしに取り組み、『原発の金に頼らない町づくり』を成功させ続けています。よく知られているのは特産「びわ茶」の全国の自然食品店での販売です。祝島のひじきも絶品です。

そして何よりも、祝島では問題の本質が「お金」であることがしっかりと認識されています。世界中から熱い視線が注がれて然るべきなのです。
蕪の話を続けます。蕪は大根とよく似た野菜ですが、分類上、完全に同じ仲間という訳ではないようです。雪と氷に閉ざされた世界で生き抜くために食べられている「ボル シチ」の真っ赤な色とたっぷりの栄養は、赤いビーツを使っているため、とご存知の方もいらっしゃると思います。このビーツは形は蕪に似ていますが、分類上は大根の仲間 だそうです。
そして「ボルシチ」は日本ではロシア料理として紹介されることもありますが、料理 のルーツは実はウクライナである、という論説も近頃よく見かけます。しかし、最も大事なことは、望む人誰もがみんな、温かいボルシチを家族や仲間とほおばってポカポカな幸せな時間を過ごせる、ということではないでしょうか。極度の緊張の中で、防空壕や地下鉄の構内あるいは戦場で、食料を口に運べればいいということではないはずです 。
地域社会、国家、国際社会のリーダーの務めは誰もが毎日、美味しく、心身を満たす食事を摂れるような、自然の摂理を大切にする平和で穏やかな社会を目指し、実現することです。現在、世界各地で起きている紛争は社会のリーダーたちの失策に次ぐ失策の結果であり、短く見積もっても200年ぐらいは続いているのでしょうか。もっと遡れば、奴隷制度を容認した古代文明からすでに大きな間違いは始まっていたと言えます。
手段を選ばす、自然界や自然界を守っている存在から、資源とみなし得るものすべてを暴力的に奪い去り、「富」と呼ばれるものを妄想的、短絡的に蓄積し、軍備拡大にしのぎを削る。こうした行いが人類の生きる道を閉ざし、みんなのための「美味しい食卓 」には結びつかない、ということに、すでに多くの人、そして世界中の若者たちが気が付いています。
人類は資源争奪の社会システムから資源の共有、配分のためのシステムに移行すべき段階にとっくに入っています。奪い合いをやめて、分け合うことが多くの問題を解決してくれる、と困難を経験した人ほど気が付いています。 。
激しいインフレや出口の見えないデフレ経済、他国からの「経済制裁」は武力攻撃と同様に、場合によってはそれ以上に、一般市民の生活、心身を長期にわたって破壊します。二度の世界大戦を含む近現代史、そして現在進行中の争いがそれを証明しています 。
富や権力とは無縁な一般市民の生活のありようを考えることは、経済を考えることに他なりません。持続可能であって、必要な資源を必要とするすべての人にうまく行きわたらせる経済、貨幣のしくみは、方向転換に意識を向けさえすれば、実現は可能だということも過去の欧州の歴史はすでに証明しているのです。 (詳しくは『エンデの遺言―根源からお金を問うこと―』第3章「忘れられた思想家シルビオ・ゲゼル 3 よみがえる補完通貨の経済史」、ぜひ読んでみてください!! )
「いただきます」のあいさつで食事をすることに重みが感じられる日々です。

春の風が新しい時代の息吹を世界中に運んでくれますように。3月も皆さんと一緒に気持ちよく身体を動かして季節の変化、時代の変化に備えていきたいと思います☆
(^-^) デュ・アン太極拳クラブ講師 青山明子