HOME
MENU
アクセス

統合失調症

コラム ~テイクイット・イージー~

「幻覚」や「妄想」といった陽性の精神神経症状と、意欲がなくなる、感情が出にくいなどの機能低下、認知機能低下、運動機能低下などの陰性症状が特徴的である。その他不眠、躁鬱、不安、焦燥感、イライラ、強迫症状、パニック発作などの非得意的症状もかなりの頻度で出現する精神疾患である。
日本では100人に1人弱と多く、最近でも増え続けている。心療内科の普及や情報源が多くなり、気軽に受診するようになった関係もあるだろう。そのためかどうか10代後半から30代に発症する場合が多いと言われる。
原因はまだまだはっきりわかっていないが、脳内の神経伝達物質の機能障害、遺伝からの脆弱性体質、環境の変化やストレスなどが関わっているとされる。診断する検査も様々で、詳しい問診、血液検査、脳波、MRIやCTなどと幅広く行う。
薬剤は、抗精神病薬、抗不安薬、睡眠薬などを症状に応じ、種類と用量を効果と副作用を確認しながら用いていく。同時に家族も含め、心理教育や作業療法、社会生活訓練などのリハビリも行う。
経過としては、
①不安や抑うつ、過敏な反応、周囲との違和感などを感じる前駆期
②幻覚妄想、興奮が起きるような急性期
③陽性症状から陰性症状へ変化する回復期前期(疲弊期)
④ゆっくり回復が見られる回復期後期(慢性期)と推移する。
①②で、早めの薬物療法が有効③からリハビリ開始を検討する。
漢方薬も早めに自律神経調整薬を服用すれば症状が軽くなったり、抗精神病薬の減量にも繋がるだろう。