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当帰(とうき)

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 当帰(とうき)はセリ科シシウド属Angelica(アンジェリカ)の植物で、ハーブや生薬として広く使われています。日本産、中国産、韓国産のほかアメリカトウキやセイヨウトウキ(ヨーロッパトウキ)も多く利用されています。シシウド属Angelica(アンジェリカ)と英語のangel(天使)は語源が同じであり、セイヨウトウキは古くから「天使のハーブ」として活用されています。

 漢方薬としては、日本産の大和当帰を主に使用しています。大和当帰は高さ1mほどまで育つ草木でセリに似た葉を持ち、写真の様に初夏から秋にかけて傘の形のような白い花を咲かせます。セロリに似た強い香りを持っており、味はわずかに甘く、苦みも残ります。匂いの本体はフタリド類であり、他の精油成分としてはリグスチライドなどを含みます。また、有機酸、アミノ酸、ビタミンE・ビタミンB12などのビタミン類、カルシウム・鉄・亜鉛・セレンなどのミネラル類などを豊富に含みます。このように高い栄養価も兼ね備えており、まさに「天使のハーブ」と言えますね。

当帰の名前の由来は、文献によって微妙に違うようです。 ●子供ができないために実家に戻された嫁が、当帰を服用して妊娠できる元気な体になって、婚家に「当(まさ)に帰る」ことができたという説。 ●婦人病を患ったために夫に去られた女性が、この薬草を飲み、すっかり元気になり、しかも以前よりも美しくなったので、夫が「当(まさ)に帰ってきた」という説。 その他にも似たような説が幾つかありますが、いずれにしても、当帰が婦人薬として古くから頻用されていたことを示しています。

当帰の効能

補血活血:栄養補給、血の巡りを改善

 ・めまい、立ちくらみ、貧血など-四物湯など

調経止痛:月経を整える、月経痛を改善

 ・生理不順、生理痛-当帰芍薬散など

潤腸通便:便通を改善

 ・腸燥便秘-潤腸湯など

肉芽形成:皮膚細胞の修復促進

 ・火傷-紫雲膏

当帰が配合されている漢方処方

温経湯 温清飲 加味帰脾湯 加味逍遥散 加味逍遥散合四物湯 帰耆建中湯 帰脾湯 芎帰膠艾湯 芎帰調血飲 芎帰調血飲第一加減 荊芥連翹湯 牛膝散 五積散 柴胡清肝湯 滋陰降火湯 滋陰至宝湯 紫雲膏 七物降下湯 四物湯 潤腸湯 消風散 逍遥散 清暑益気湯 清上けん痛湯 折衝飲 疎経活血湯 猪苓湯合四物湯 通導散 当帰飲子 当帰建中湯 当帰散 当帰四逆加呉茱萸生姜湯 当帰四逆湯 当帰貝母苦人丸料 女神散 抑肝散 抑肝散加陳皮半夏 竜胆瀉肝湯