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バセドウ病

コラム ~テイクイット・イージー~

甲状腺機能亢進により、甲状腺ホルモンが過剰分泌される。全身の新陳代謝を促すホルモンのため、様々な興奮症状が出る。以前は発見者の名前から、バセドウ氏病と呼んでいた。

20代から50代の女性の患者さんが多く、男性の5倍ほどである。
微熱、だるい、疲れやすい、暑がり、多汗、手足の震え、動悸、体重の急な変化、息切れ、不眠、イライラなど更年期障害と似たような症状がよく見られるので、診断が遅れる場合がある。多忙で、ストレスのかかる生活後によく現れ、「自己免疫性疾患」と言われている。進行したまま放っておくと、心不全の様な命に関わる病気にも移行するので、検査を受け早期発見早期治療を心がける。
特徴的な症状として、目周辺の腫れのために起こる「眼球突出」が有名だ。また、喉仏の下にある蝶々の形の甲状腺の腫れも、痛みはないが首が太くなることからわかる。

この逆でほぼ中高年女性に多く、慢性の甲状腺の炎症からホルモンが減る甲状腺の病気を「橋本病」と呼ぶ。新陳代謝が低下するため老化現象のような症状になる。無気力、認知症状、眠い、寒がり、髪が薄くなる、乾燥肌など。こちらも自己免疫性疾患とされるが、軽度であれば内服薬を飲まなくても解決する。何人か薬を飲んでいる友人がいたが、みんなすこぶる元気だった。

バセドウ病の治療は、抗甲状腺薬やヨウ素剤を検査値が復活し、安定するまで服用する。
正常値になれば、場合により手術で甲状腺を切除する。
物理的に甲状腺を小さくすれば、ホルモン量を少なくできるので結果は早いようだ。

☆ 漢方では症状に応じて、柴胡加竜骨牡蛎湯や桂枝茯苓丸、加味逍遙散、半夏厚朴湯などを服用する。ホルモン合成を抑制する有名な薬、メルカゾールとの併用も問題ない。まずはご相談ください。☆